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​広範囲災害警報報知システム

 我々は、盛岡市と愛知県にある分子科学研究所との共同開発として防災ラジオと連動し、テレビや照明が自動で起動するシステムの開発に取り組んでいます。この製品は、緊急地震速報などのJアラートや避難情報を素早く把握してもらうことで災害による犠牲者を減らすということを目的に開発しました。

 このシステムは盛岡市の防災ラジオに親機、各家電に子機を接続します。親機はコミュニティーFM局の災害情報電波を感知して作動し、子機に無線信号を送ることで、2.5秒以内に家電が起動する仕組です。親機の無線信号は半径1Km以内なら受信でき、中継機を使えば伝達範囲が拡大します。子機は100V対応の電化製品すべてに取り付けが可能で、自動でテレビの音量を上げたり照明を点滅させたりといった設定もできます。

 開発中の装置は盛岡市の防災ラジオに対応するよう設計しました。仕様の同じ防災ラジオを採用している全国36市町村でも利用できます。

 本システムはマスコミにも取材され、今まさに注目されている製品です。なお、本システムおよび周辺技術については岩手大学より特許出願中です。

2018/11/8 岩手朝日テレビで特集された、広範囲災害報知システムの撮影風景の一部

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​本システムの概略図

広範囲災害警報報知システム(盛岡市防災訓練での一般公開)

​親機(ドッキングステーション)

 現在、盛岡市では防災ラジオを使用した告知システムを導入しています。FMコミュニティラジオ局からの速報を受信すると、この防災ラジオが起動し、周囲に緊急情報を伝えるというものです。

 そこで、我々は盛岡市と共同でその防災ラジオを置くだけで接続できる親機(ドッキングステーション)を開発しました。速報を受信して防災ラジオが起動すると同時に、親機(ドッキングステーション)も起動し、各子機に無線電波を発信します。

 この親機(ドッキングステーション)から発信される電波は、半径1Km程をカバーできるため、その範囲内であれば子機への通信が可能となります。また、親機(ドッキングステーション)と子機との間に電波増強中継機を置くことにより、さらなる広域をカバーすることができます。

 こちらの防災ラジオは、すでに全国で約100市町村あまりが導入しており、盛岡市と同型の防災ラジオは現在37市町村で使われています。つまり、この37市町村においては即時対応することが可能となります。総務省から平成32年までに防災ラジオの普及を推進するという決定がされているため、数年のうちにより多くの市町村で防災ラジオの導入が見込めます。

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​防災ラジオと親機(ドッキングステーション)

​防災ラジオと親機(ドッキングステーション)の接続方法

​子機1(テレビ自動制御装置)

 我々は、防災ラジオに連動して起動する親機(ドッキングステーション)からの無線電波を受信することによって、特殊な動作で周囲に異常を知らせる子機(テレビ自動制御装置)を開発しました。

 この子機(テレビ自動制御装置)をテレビに接続することによって、緊急災害速報が流れた際に、消えている状態のテレビは自動起動し、視聴状態のテレビは他のチャンネルへ強制的に移行させることができます。また映像だけではなく、音量調整も自動化にできます。こちらの子機(テレビ自動制御装置)は、一定時間動作すると自動消灯するようにプログラムされているなど、音量やチャンネル設定自由度が高いため、使用者側で自由に設定を決めることができます。

 この子機(テレビ自動制御装置)は、既存のテレビ(メーカー問わず)でそのまま使用可能で、さらに複雑な接続は必要なく、テレビとコンセントの間に挟み込むだけのため、非常に簡単に直感的な設置ができます。

 

​子機(テレビ自動制御装置)の起動

​子機2(照明機器点滅制御器)

​ 我々は、防災ラジオに連動して起動する親機(ドッキングステーション)からの無線電波を受信することによって、照明のフラッシュで周囲に異常を知らせる子機(照明機器点滅制御器)を開発しました。

 この子機(照明機器点滅制御器)を照明に接続することによって、緊急災害速報が流れた際に、消灯状態の照明は点灯し、点滅を開始します。また、点滅と同時に子機(照明機器点滅制御器)から音声でアナウンスを開始します。こうすることによって、目や耳が不自由な方にもいち早く緊急災害速報の情報伝達ができます。

 この子機(照明機器点滅制御器)は、テレビに接続する子機(テレビ自動制御装置)同様、テレビと壁のコンセントの間に挟み込むだけのため、非常に簡単に接続することができます。

​子機(照明機器点滅制御器)の起動

​子機3(振動子制御器)

​ 我々は、防災ラジオに連動して起動する親機(ドッキングステーション)からの無線電波を受信することによって、マッサージ機などの強烈な振動で周囲に異常を知らせる子機(振動子制御器)を開発しました。

 この子機(振動子制御器)をマッサージ機等に接続することによって、緊急災害速報が流れた際に、マッサージ機は自動起動します。例えば、ベッドや机にマッサージ機を取り付けておくと、夜間や寝ている際にマッサージ機の振動の力でベッドや机を大きく揺らすことでいち早い緊急災害速報の情報伝達ができます。

 この子機(振動子制御器)は、テレビに接続する子機(テレビ自動制御装置)や子機(照明機器点滅制御器)同様、テレビと壁のコンセントの間に挟み込むだけのため、非常に簡単に接続することができます。

​子機(マッサージ機制御器)の起動

​子機4(自動ドア開放制御器)

​ 我々は、防災ラジオに連動して起動する親機(ドッキングステーション)からの無線電波を受信することによって、自動ドアを開放したままにする子機(自動ドア開放制御器)を開発しました。

 この子機(自動ドア開放制御器)を自動ドアのセンサーに接続することによって、緊急災害速報が流れた際に、自動ドアに人が通らなくても自動でドアが開放したままになります。そうすることで、災害が起きてもいち早く避難ができます。また、一定時間動作すると、自動でドアが閉まるといった設定も可能です。

 この子機(自動ドア開放制御器)は、他の子機と同様に改造なしで既存の自動ドアに接続することができます。

​子機(自動ドア開放制御器)の起動

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